ラブホテルの土地を選ぶのは容易なことではありません。
土地の価格以外にも、立地や広告面も気にしなければならないのです。
ラブホテルの土地選びで気をつけるポイントは
土地葉 「はい。ただし、このおこぼれ効果も、おこぼれのもらい方を工夫しないと、単なる価格競争になってしまいます。価格競争は、最も単純な方法なのですが、最も経営を苦しめます。私の時間では全てを話しきれませんが、この点はとても重要です。皆さん、例えば、4Pをご存知ですか?」
ホシノ 「じいちゃん、過激だね、いきなり」
土地葉 「何がですか?」
ホシノ 「じいちゃん、ラブホで4Pかい?」
塾生が笑う。
土地葉 「ああ、違います。その4Pじゃなくて、Product、Price、Place、Promotionの頭文字を取った4Pです」
ホシノ 「なんだい、それ?」
4Pを上手に組み合わせて、無駄な価格競争は避ける
土地葉 「例えばラブホテルの経営を考える時に、外してはならないポイントをまとめた言葉です。Productとは、商品ですね。ラブホテルの場合、建物そのものだったり、内装だったり、遊具だったり、従業員の行なうサービスだったりします。Priceは値段です。Placeは今、学んでいる立地、Promotionは宣伝や、キャンペーンの仕方ですね」
ホシノ 「なるほど」
土地葉 「例えばラブホテルは、こうしたポイントの集積の上になっています。ですから、商品や立地、宣伝の仕方で他のラブホテルと差をつけないと、結局は価格でしか競争できなくなります」
ホシノ 「分かったような、分からねえような」
土地葉 「はい。価格以外の勝負のポイント、Productだったり、Promotionだったり、細かい話は、この後の授業で教えてもらえるはずです。ですから、これから色々習う前に、皆さんには頭に入れておいてもらいたいのです。今から色々な先生が出てきて教えてくれる話は、全て他の店舗と競争する際の武器になります。何も学ばないで経営を始めると、結局価格でしか戦えなくなります。価格で戦い始めると、消耗戦です。本当に辛いです。ですから、皆さん、色々な武器を今日1日で学んで下さいね」
ホシノ 「なるほどね」
ラブホテルの物件情報、土地情報は専用の不動産屋か、ホテルのオーナーから教えてもらう
土地葉 「少し話がそれましたが、ええと、何の話をしていましたっけ」
マイコ 「おこぼれ理論です」
土地葉 「ああ、そうでした。おこぼれ理論、このルールは実は、郊外でもあてはまります。一件だけぽつんとある郊外のラブホテルよりも、ラブホテルが数件で集まった方が、ホテル集積地としての知名度もあがりますし、相乗効果が期待できます。交差点にコンビニが乱立して競争しあっている状態とは、事情が違います。ただし、その郊外の数件でも競争はありますよ。価格だけで競争するのではなく、4Pでバランス良く勝負して下さいね」
ホシノ 「じいちゃん」
土地葉 「なんでしょう?」
ホシノ 「ちょっと聞いて良いかな。話が結構、変わっちゃうんだけどさ、俺っちの知る限り、不動産屋でラブホテル用の物件が出回っている話、聞いた覚えがないんだけど。一般の不動産屋は、ラブホテルを扱っていないんだろ?」
土地葉 「そうですね。一般の不動産屋さんは、ラブホテルの情報を扱っていないです」
ホシノ 「ならさ、ラブホテルが売りに出たって言う情報は、どこで手に入れるんだ?」
土地葉 「いい質問ですね。ラブホテルをはじめたい場合、やり方は2つです。すでにラブホテルを営んでいる人から売ってもらうか、自分の土地を使ってラブホテルを作るか」
ホシノ 「だろうね」
土地葉 「それで、売ってもらう場合は、ラブホテルを専用に扱っている不動産屋さんがあります。そこから情報を流してもらいます。全国に私の知る限り、数件はあるはずです」
ホシノ 「それしかねえのか?」
土地葉 「今は分かりません。しかし、特殊な業界なので、それほど増えているとも考えにくいですね」
ホシノ 「なるほどね」
土地葉 「あとは、ホテルのオーナーから情報が入る場合もあります。ラブホテルを開きたいと思ったら、ラブホテルのオーナーと知り合いになると良いです」